KEN幼稚園へ行く

KENは1998年1月21日生れ。2000年9月より週5日幼稚園に通うことにした。NYでは一学年が12月生れから翌年の11月生れまでの生徒で構成される。よって本来KENは2歳児クラスになるはずだったが、その辺りは柔軟で3歳クラスに入れてもらった。

9月11日(月)。KENの幼稚園の初日である。KENのクラスはYoung3。
KENの幼稚園では、日本のように入園式というものはない。子供同伴不可の「オリエンテーション」が先週あり、そして初日の「オープンハウス」は決められた時間内にいつ来てもいつ帰ってもいいというリラックスしたものであった。うちを含めほとんどの子供に両親が付き添っていた。先生は担任と、アシスタントが2人で計3人。子供を遊ばせながら、三人の先生から「アレルギーはないか?」など子供について質問されたり、親からも質問や要望を言う。日本のように親と先生が向かい合って話をする堅苦しい雰囲気を想像していたので拍子抜けした。一時間ほど過ごした後帰宅。KENは幼稚園を気に入ってくれたようだ。

The Growing Tree Nursery Schoolでは日本語のパンフレットがあった。週5日,HalfDayで年間約$4700。 体の半分以上がBag。 さあ、これから幼稚園に行こう。

あちこち探してようやく買った「くまのプーさん」の BOOK BAG。学校から「毎日作品を持って帰るので大きいものを」と言われていたが、果たしてこんなに大きいものでいいのか?先生に尋ねると「Great!」と言われ、他の子も同じようなものを持っていたので安心した。初日なのでバッグには、靴を買った時に靴が入っている箱にシャツ、ズボン、靴下、おむつを入れていった。

KENのクラスは約16、7人。そのうち週2日、3日の人もいる為日によって人数が異なる。時間は朝9:15から12:00まで。途中スナックタイムもある。送迎はバスを頼まず、母がすることにした。片道約20分。KENは週5日行くことになっているので毎朝8時30には家を出て、慣れるまでずっと幼稚園にいる覚悟でいなければならない。早く慣れてくれればいいのだが。

Open Houseの日に、,父と教室に入っていくKEN 担任の先生、Mrs.Detto。みんないい先生だと言っている。 アシスタントの先生、Mrs.Barrasso。

9/12(火)Split Sessionが始まる。最初の週の授業は、子供たちを慣らすために、クラスの人数も時間も半分に分けて行われる。KENは10:45から12:00までの後半となり、クラスは9人だった。KENを教室に連れて行くと、喜んでブロックで遊びはじめた。KENの他に一人顔見知りの日本人の女の子もいた。大丈夫そうなので手を振りながら教室を出た。待合室で少し待った後様子を見に行くと、ちょうど先生が私を呼びに外に出てきた。KENがずっと泣いているので今日は教室に一緒にいた方が良いとのことだった。母が部屋の隅で小さな椅子に座っていると落ち着いたのか、私から離れてまたブロックで遊びはじめた。先生が話しかけても、KENは全く英語を理解していないので無視していた。お片付けをしたり、輪になって歌を歌ったり、時折母を目で探しながら、他の子の振りや歌を本人なりに真似していたようだ。その後、りんごジュースとクラッカーのスナックタイム、外遊びが終わってお帰りの時間となった。最後に先生は「Great!」と言ってくれたが明日もまた泣くのだろうか?

9/13(水)出かける前に「教室の入り口でバイバイして、またお迎えに行くから一緒にいなくてもいいよね?」と何度も確認するとKENは「いいよ」と答えてくれたので少し期待しながら教室に連れて行く。この日はKENの他に日本人の女の子が2人。やはり全部で10人位か。KENはまた教室に喜んで入りさっさと椅子に座り遊びはじめた。大丈夫そうなのでさっさと教室を出た。待合室で待っていると、「泣いている子は誰もいない、KENは大丈夫」と先生の一人が教えてくれた。お帰りの時間が近づき子供たちの出てくる出口で待っていると、KENが出てきた。先生は「問題ない」と言ってくれた。何とかうまくスムーズにSeparationができそうだ。KENに「今日は何をしたの?」と聞いてみるが「トビー」(トーマスに出てくる汽車の一つ)としか言わず要領を得ない。「何を歌ったの?」と聞いてもアメリカ人が知っているはずのない「アイアイ」とか「パンダうさぎコアラ」と答える。今度は本当にうまくついていけるのか不安だ。

9/18〜22のレギュラークラス(9:15〜12:00)の一週間が終わった。毎日隣の図書館の駐車場に車を停め、幼稚園のある教会の入り口に9時には着く。既に先生が入り口で待っていて、スクールバスで来た子供たちを降ろしたり、連れられてきた子供たちを座らせて教室に連れて行くまで待機させている。月曜日、KENは入り口で別れるのが初めてだったので少し不安そうだったが、母が「バイバイ」と言うまもなくさっさと中に入ってしまった。次の日からは、自分から「バイバイ」と言って振り返りもせず中に入るようになった。しかし、金曜日はグズった。朝「どうしてもミニカーを持って行きたい!」と言い、車の中に置いていくという約束で3台持って行った。しかし駐車場に着くと今度は「ミニカーを手に持って幼稚園に行きたい!」と言って泣いた。ミニカーには名前を書いてなかったためBOOK BAGに入れようとしたら、泣き叫び抵抗した。その時、ちょうど同じクラスの日本人の女の子が来た。その子を見たとたん元気になって鼻歌交じりで幼稚園に向かった。先生には事情を話して別れた。後で聞いたら、結局先生がミニカーを取り上げ、Bagに入れたところ大泣きしたらしい。

早めに迎えに行くと、待合室から子供たちが外で遊んでいるのを見ることができる。KENは楽しそうに遊んでいるし、「学校行きたい」といつも言っているので何とか大丈夫だろう。

数日後・・・
9/27突然行くのを嫌がりはじめた。事の発端はいつもかばんの中に入れていくミニカーを家に忘れてきたこと。そして、今日は少し寒いネーと話したとたんに「ジャンバーがない!」と車を降りてからグズグズしだした。何とか入り口まで連れていったところMrs.Barrassoが無理矢理中へ連れていってしまった。KENは泣き喚いていたが、後で聞くとすぐ泣き止んだとのこと。その日から3日間「学校嫌だ」が続いた。が、何とか連れて行った。どうやらKENは今ごろ自分の言っていることがわかってもらえず周囲とコミニュケーションがとれないことに気がついたようだ。それと同時に家で単語を少し教えると覚え、セサミストリートも集中して見るようになった。KENも一生懸命(?)英語を覚えようとしているのか?その後はかばんの中に入れるミニカーの数が増え、時にはお気に入りの車のビデオテープまで入れて以前のように通っている。